疲労がなかなか取れません。年齢のせいなのでしょうか?
「疲労感」を感じていらっしゃる方は、非常に多いですよね。当院にご来院される患者さんからも「疲労」について質問されることが多々あります。
質問されるということは、「疲労感」に悩んでいるという方が多いということなんですね。
- 若い頃は「疲労」を感じなかったのに
- 寝ても疲れが取れない
- 毎日身体がだるい
- 疲れが取れず、憂鬱な気分だ
そのようなお声を耳にします。
実際に、上記のようなことが当てはまる方も多いのはないでしょうか?
では、当院の「疲労」に対する考え方をご紹介して参ります。
「疲労」と「疲労感」
「疲労」と聞くと、疲れている状態とイメージしやすいですが、実際に身体の中でどのような反応が起こっているかは、あまり知られていませんよね。
もちろん、解明されていない部分も多々ありますが、ここでは簡単に触れていきますね。
【疲労感】
「慢性疲労症候群」という症状があるのはご存知でしょうか?
読んで字のごとく慢性的な疲労感に悩まされ、人によっては立ち上がることすら困難な状況に陥ることすらある、非常に大変な症状です。
原因は、色々と言われていますが、一つ言えることは、痛みも疲労も「脳」で感じることですから、実際に身体が疲労していなくても、脳が「疲れている」という信号を出してしまうと、「疲れている」と感じてしまうのが人間です。
現に、「慢性疲労症候群」の方は、ベッドから出ることすらできないのに、「疲労感」はものすごく感じていらして、全く身体を動かすことがなくても「疲労」を感じるということなんですね。
身体を動かすとスッキリする?
- ジョギングすると、逆に身体がスッキリする
- 身体を動かすとリフレッシュになる
- 散歩に出掛けると、気分がいい
上記のようなことを耳にすることもありますよね。
「疲労」と聞くと、「身体」が疲れていると思いがちですが…
実際には、身体を動かしすぎて「疲労」になっているのではないかもしれません。
…ということは、日頃皆さんが感じている「疲労感」は、どこから来ているのか?
段々見えて来たでしょうか。
そう、「疲労」は脳で起こっているものであるとも言えるんです。
もちろん、身体を使いすぎて疲れたということも起こるでしょう。
しかし、普段の生活を思い出してください。毎日クタクタになるくらい身体を使ったでしょうか?
きっと、そうではない方がほとんどではないでしょうか。
数多くの患者さんと接して来ましたが、「身体を動かさない」人の方が、疲れを感じやすく、よく運動している人の方が、疲労感が少ないように感じます。
ストレスと疲労の関係
では、次は、肉体的なことだけではなく、「精神的なこと」がどれだけ関係するかを考察して行きましょう。
「精神的なこと」とは、つまり「ストレス」のことだと考えられるわけで、「ストレス」と一言で片づけてしまうのも的確ではないのですが、一般に強いストレスを感じると、身体にも反応が起きます。
- 心拍数の上昇
- 血圧の上昇
- 唾液量の低下
- 汗をかく
胃液などの消化液の低下などもありますが、細かいものを合わせれば、もっとたくさんあります。
上記のような身体に出る反応は、「運動」をした場合にも、身体に同じ状態が起きます。
今、あなたが100メートルを全力疾走で走ったことを想像してみてください。
脈が速くなり、血圧は上昇、喉は乾くし、汗もかきますよね。
運動で起こる身体の反応が、ストレスで起きてしまうと…
心拍数、血圧の上昇などの反応は、本来「運動をした時」に起こる反応です。
もちろん、精神的なストレスによっても起きるのですが、運動で起きるべき反応が、全く身体を使っていない状態ばかりで起きてしまうと、脳は疲労感を出してしまいます。
身体は疲れていないというズレた感覚になり、いわゆる「自律神経の乱れ」につながります。
そもそも「疲労感」とは?
そもそもなぜ人間の身体には、「疲労感」が備わっているのでしょうか?
所説色々とありますが、人間は、進化の過程で「疲労感」によって救われている部分も多々あったと考えられています。
よく人間の脳は、20%くらいしか活動していないと言われていますが、これは身体でも同じです。
例えば、人間が狩りをして暮らしていた時代に、獲物を探しに出掛けたとします。
しかし、そこであまりに遠くまで行き過ぎてしまったり、戻って来れなくなると困ってしまいます。せっかく獲物を手にしても、無事に皆が待っている場所に戻れないと、意味がありません。
なので、「疲労感」を早めに出すことで、命の危険もある「狩り」から無事に戻れる確率が高くなるんです。
獲物を手にして、帰っている最中に、100&のエネルギーを使い切ってしまっていた時には…例えば、外敵に襲われたとたら、逃げるだけのエネルギーが残されていません。
しかし、エネルギーの50%くらいで疲労感を感じていれば、突然襲われたとしても、いざとなった時には逃げられるエネルギーが残されているということなんですね。
よく「火事場のくそ力」などと言われますが、いざとなった時のために、人間の身体はエネルギーを使い切らないようになっているんです。
しかし、その疲労を感じるシステムの閾値が、極端に下がると、少し動いただけで疲労を感じたり、何もしていないのに疲れを感じて、身体を動かせないという状況に陥ってしまいます。
これが、「慢性疲労症候群」と呼ばれるものだったりするのですが、「疲労を感じやすい」ということは、身体の防御反応の一種かもしれませんね。
実際の「疲労」は身体だけで起こるものではないかも
精神的なストレスによって、身体に反応が出ることを繰り返すと、身体は正常に働きにくくなる。
これを回復させるには、やはり「身体を動かす」ことが有効であると言えます。
「えー、疲れているのに身体を動かすなんて、そんな気になれない!」とお思いの方も多いと思います。
いや、まぁそう思ってしまうでしょうね(笑)
しかしながら、本来「身体を動かすことで起こる反応」を繰り返すことによって、正常な状態へと戻りやすくなると考えられています。
上記致しましたが、「身体を動かすとスッキリする」といったことを実際に行うということですね。
もちろん、息が切れるほどの激しい運動をしなければいけないことはありません。
少し心拍数を上げる運動で大丈夫ですので、「ウォーキング」でも良いですし、筋トレなどでも大丈夫です。
とにかく身体を動かし、少し心拍数を上げることで、脳もすぐに疲労を感じたり、長期間疲労感を出し続けたりということがなくなったりします。
ここまで色々と述べて参りましたが、「疲労」と「疲労感」という言葉ですが、疲労は感じるものであって、その実態はよく分かっていないということですね。
ただ、疲労は「脳」で感じているだけだということは覚えておいていただければと思います。
まとめ
ということで、冒頭のご質問ですが、「年齢」によって疲労感が強くなるというよりは、「活動量の低下」や「運動の習慣」によって起こっているものかもしれないという可能性もあるということです。
もちろん、「副腎疲労症候群」や「身体の歪み」によっても疲労感は起きますし、「栄養」の面も考えなければいけません。
単に「疲労」と言っても、その原因は人によって変わってきますし(正解は人によって変わる)、一概に「運動不足ですよ」と片づけられる問題でもありません。
アスリートのように身体を酷使する方には、安静や休息が有効かもしれませんが、日常生活を安静に過ごす方には、休息は有効ではないかもしれないということですね。
同じことを繰り返していても、同じ結果しか生まれません。現状から何か変化を加えることで、違う結果も生まれやすくなります。
疲労感でお悩みであれば、ぜひ当院にご相談ください。
この記事を書いた人
中野 貴博(なかの たかひろ)
横浜市中区の整体 よこはま山手治療院 院長 あん摩マッサージ指圧師
当院のコンセプトである「痛みや症状に振り回されることなく、やりたいことをやりたい時にできる身体作りを目指すこと」を患者さんに体現していただくため、日々活動しています。
昭和54年8月20日生 石川県金沢市出身(横浜在住20年ほど)
血液型O型
詳しいプロフィールはこちら
動画で確認
「当院が大切にしていること」
当院では、ご来院のお一人お一人に、「痛みや症状によって制限をされたり、振り回されたりするのではなく、その人らしく生きていけるようになってほしい」
と願いながら、日々、真摯にご来院の方々と向き合っております。
・旅行に行きたいんだけど、長い時間座っていられないから…
・腰さえ痛くなければ…
・頭痛がなければ、もっと仕事もできるのに…
そういったお声を、よく耳にします。
痛みや症状によって、やりたいことができなかったり、色々なことに制限をかけたり、躊躇してしまったり…そういった方が非常に多いと感じます。
「痛みによって、自分の人生が左右されてしまうこと」
それは、人生を楽しんでいる状態とは言いにくいですよね。
当院では、決して「痛み」や「症状」だけを追うのではなく、あなた自身の思いを大切にしたいと考えております。
知らず知らずのうちに、「制限」をかけていた日常から、あなたの未来が、少しでも明るく前向きになり、理想とする「未来」に向かってあなた自身が自立して歩めるように、「身体」と「心」の状態を整えて行く。
「毎日を楽しめる。」
その第一歩を当院で踏み出してみませんか?
よこはま山手治療院 院長 中野貴博
お電話ありがとうございます、
よこはま山手治療院でございます。